株式会社ラクーンフィナンシャル
督促業務の電話連絡にnocall.aiを活用し、入金約束獲得率が3〜4倍に向上!

BtoB決済代行サービス「Paid(ペイド)」と、売掛金保証サービス「URIHO(ウリホ)」を展開する株式会社ラクーンフィナンシャル。同社は長年使い続けてきたロボットコールに代えて、nocall.aiを督促業務に導入しました。ここではその取り組みを主導した債権管理チームリーダーの舘澤徳夫さま、現場で督促業務を担当する平山幸文さまに、選定の背景から成果、今後の展望までを伺います。
長年使い続けてきたロボットコールをnocall.aiに置き換え
── まずはラクーンフィナンシャルがどのような会社なのかをご紹介ください。
舘澤さま:ラクーンフィナンシャルは、東証プライムに上場している株式会社ラクーンホールディングスの100%子会社で、主に金融サービスを展開しています。1つは決済代行サービス「Paid」で、お客さまの売掛債権を当社が買い取って請求業務までを代行するクレジットカードに近いサービスです。もう1つが売掛金保証サービス「URIHO」で、あらかじめ審査させていただいた取引先に対し、デフォルトが発生した場合に立替えを行う、いわば掛け捨ての保険のようなサービスです。今回は、Paidの督促業務において、nocall.aiを導入させていただきました。

── Paidにおける督促業務の流れと、nocall.ai導入の背景を教えてください。
舘澤さま:Paidではサービスの特性上、お支払い日に入金されなかったお客さまへの督促業務が発生します。従来は、支払いが滞ったお客さまに、まずSMSやメールでご案内をし、その後ロボットコール(オートコール)で支払い意思を確認、それでも反応がない方は外注業者とのやり取りを経て、最終的に社員が個別対応するという流れになっていました。
ロボットコールはすでに5年以上利用しているのですが、正直なところ、可もなく不可もなくといった感じで応答率もあまり高くありませんでした。そうした中、社内でAIを積極的に活用していこうという全社的なプロジェクトが立ち上がり、これまでロボットコールに任せていた部分をAIに置き換えたら応答率が上がるのではないかと考えたのです。
── この際、複数のサービスを比較検討されたと伺っています。nocall.aiを選ばれた決め手は何だったのでしょうか。
舘澤さま:2025年10月に行われたAIの展示会で、nocall.aiを含めた複数のサービスについてお話を伺いました。それらの中から、nocall.aiを選んだのは、音声が圧倒的に人に近く、しかもオペレーター連携を前提としない、AIだけで完結する設計思想に感銘を受けたからです。
実は当初、私たちはそこまでの対応を考えておらず、AIには「音声で用件を伝え、必要に応じてオペレーターにつなぐ」までをやってもらえれば良いと思っていました。督促電話では「覚えがない」「もう支払った」といった反論をいただくケースが多いので、きちんと人間が対応した方が良いだろう、と。しかし、nocall.aiなら、その点も含めて全てAIに任せられるというのです。これはかなり魅力的でしたね。また、そのために必要なプロンプトの作り込みや外部との連携にも柔軟性があり、将来的に当社の仕様に合わせていけるという安心感もありました。
── オペレーターの業務までをAIに置き換えることで、どのようなメリットが生まれると考えられましたか?
舘澤さま:当社のお客さまには月額数千円程度の少額サブスクサービスを運営されている事業者も多く、そうした少額案件のためにオペレーターを配置することがコスト的に無視できない負担となっていました。さらに、ロボットコール稼働中はオペレーターが待機していなければならず、他の業務に集中できない課題もありました。社内の議論でもAIに代替することでこれらの課題が解決できるのならば、一度試してみようということになり、nocall.aiの導入を決めました。
nocall.ai導入によって、圧倒的な時短と応答率向上を実現
── 稼働開始までのタイムラインをお話しください。
舘澤さま:2025年12月に社内稟議を通して正式に契約し、ロボットコールで使っていたトークスクリプトを提出したところ、翌年1月初旬にはテストバージョンが上がってきました。このレスポンスの良さには驚かされましたね。そこから数度の改善・調整を経て、2月頭には実際に使い始めています。
── テストバージョンはいかがでしたか?
舘澤さま:わざと変な対応をしてみたり、AIがどこまで対応してくれるのかを意地悪く試したのですが、スクリプトにない話を振っても普通に応答してくれることに感心しました。
平山さま:私は機械的な感じのしない、声の自然さに感動しました。なにより応答が早く、ストレスを感じませんでしたね。また、その後のプロンプト改善に向けたフォロー体制も非常に手厚く、スムーズに本稼働まで持っていくことができました。
── その後の本稼働ではどのような成果が出ていますか。
平山さま:従来のロボットコールは少ない回線数でやっていたこともあり500〜600件で3〜4時間かかっていましたが、nocall.aiでは、500件まで増やしても約1時間で終わってしまいます。さらに、肝心の入金約束獲得率もロボットコール時代と比べて3〜4倍にまで向上しました。

── 成果が大きく改善した要因は何だったのでしょうか。
舘澤さま:AIが相手のお名前と用件をきちんと伝えてくれるからだと思います。従来のロボットコールはあらかじめ録音した音声が流れるだけだったので、お客さまにとっては一方的すぎますし、「何のことかわからない」状態でした。一方、nocall.aiは個別にパーソナライズした会話ができるため、そうした混乱や不信を未然に防ぐことができます。
── 最近はロボットコールを使った詐欺も増えていますから、用件がわからないとすぐに切られてしまいそうですね。
平山さま:そうなんです。その点、nocall.aiでは、電話の目的を最初にしっかり伝えるようにできますから、そうしたトラブルが起きにくいんですね。実際、「入金約束日までにお支払いいただけますか」「はい、わかりました」で電話が終わるケースが多く、トラブルなく進んでいる印象です。音声を聞いていると、お客さまの中には「もしかしてAIかな?」と気づかれる方も若干いらっしゃるのですが、それでも会話のラリーがしっかり続いて、入金約束までたどり着けています。
舘澤さま:電話完了後、お客さまからの「請求が違う」「担当者に伝えておきます」など多様なステータスを取得できることも大きな成果の1つですね。現場としては、その情報をもとに次のアクションを無駄なく判断できるので、フォローが格段にしやすくなりました。当初想定していた以上の結果が出ているという実感があります。
人間とnocall.aiの適材適所で回収効率をさらに底上げしていきたい
── 今後の展開について教えてください。
舘澤さま:現状は支払い遅延が短期の段階のお客さまにしか使っていないので、今後は滞納が中期〜長期にわたっている方向けにも利用を広げていきたいですね。少額の中期・長期滞納者は件数も多く、ここを完全にAIに任せられれば、人間のリソースは高額案件や訴訟・訪問といった重い案件に集中できます。適材適所で全体の回収数値を底上げしていくことが目標です。
平山さま:直近の取り組みとしては留守電対応のアップデートを計画中です。従来のロボットコールでは留守電を残せなかったのですが、nocall.aiは留守電にも対応しており、200件かければ7〜8割は留守電にお客さまごとの内容を残してくれることが強みです。ただ、最近はスマートフォン側の迷惑電話対策で「最初に用件を伝えてください」「用件をプッシュしてください」といった機能が登場しており、その対策が必要になっています。こうした改善をnocallと日々やり取りしながら進めているところです。

── 冒頭で、今回のnocall.ai導入は全社的なAI活用推進プロジェクトの一環だったというお話を伺いました。今回の成功はそれらの取り組みにポジティブな影響を与えそうですか?
舘澤さま:はい。nocall.aiを用いた督促の自動化で得た知見は、たとえば営業のアポ取りなどにも応用できるのではと、個人的には可能性を感じています。社内でも「債権管理チームがAIを使い出した」と興味を持ってくれる部署が多く、テスト架電のときには普段あまり関わりのないデザイナーまで様子を見に来るほどでした。「成功事例を作りたい」というのが当初のトップの号令でしたから、その意味では完璧にハマったプロジェクトだと思います。ぜひ、今後もnocall.aiでさまざまなことにチャレンジしていきたいですね。よろしくお願いいたします。